2024/08/20
下痢は犬や猫に見られる一般的な症状のひとつです。下痢はあまりにもよく見られる症状であるため、つい様子を見てしまいがちですが原因は多岐にわたります。さらに重症度もそれぞれ異なることから、早期の原因特定と適切な対処を行うことが重要です。
今回は犬や猫の下痢の原因と対処法について、治療方法や予防方法などを紹介します。
■目次
1.犬や猫の下痢の主な原因
2.ワクチン接種と下痢の関係
3.下痢に対する家庭での一般的な対処法
4.どのような場合に動物病院に連れていくべきか
5.下痢の診断と治療方法
6.再発防止と予防のためのアドバイス
7.まとめ
犬や猫の下痢の主な原因
犬や猫が下痢をしている場合、よく見られる原因としては以下のようなものが考えられます。
・食べ過ぎ
・フードの変更
・寄生虫
・ストレス
・感染症(ウイルスや細菌)
・腫瘍や内臓疾患
ワクチン接種と下痢の関係
ワクチンの副反応のひとつとして、下痢が見られることがあります。また、下痢以外にも活力や食欲の低下、嘔吐、発熱といった症状が現れ、場合によっては顔が腫れてぐったりする様子が見られる場合もあります。これらの副反応はワクチンの接種後、数分から数時間以内に起こるケースが多いため、当院ではワクチン接種のタイミングを午前中にすることを推奨しております。
当院のワクチン接種スケジュールや副反応が出た場合の対処法については別記事で詳しくご紹介しておりますので、あわせてご確認ください。
犬・猫に必要なワクチンとは?|種類、接種するタイミングについてはこちらから
下痢に対する家庭での一般的な対処法
愛犬や愛猫に下痢が見られたらまずは安静にして、消化の良い食事を心がけます。少量を複数回に分けて与えたり、ドライフードをぬるま湯でふやかしたりすると良いでしょう。また、下痢をしていると体から水分が奪われてしまうため、水分補給も忘れずに行います。
さらに、症状の経過をしっかり記録しておくと、動物病院でスムーズに診察を行うことができます。
どのような場合に動物病院に連れていくべきか
犬や猫の下痢はよく見られる症状であるため、動物病院に連れて行くべきか判断に悩む飼い主様も多いです。つい様子を見てしまいがちですが、以下のような症状が見られる場合は、なるべく早めに動物病院を受診するようにしましょう。
・元気がなくぐったりしている
・下痢が3日以上続いている
・1日中下痢をしている
・嘔吐や発熱、腹痛など、他の症状も併発している
・下痢便にたくさん血液が混ざっている
・ワクチン接種後
下痢の診断と治療方法
下痢を引き起こす原因は多岐にわたるため、問診や身体検査を行なった後、糞便検査を行います。また、必要に応じて血液検査や画像検査などを行うこともあります。
治療方法は原因によって異なります。
例えば、食べ過ぎやストレスなどが原因で起こる一過性の下痢であれば整腸剤や皮下点滴、療法食などを用いて経過を観察しますが、寄生虫が原因で下痢をしている場合、虫下しを行う必要があります。さらに、重症の場合には、入院による集中的な治療が必要になるケースもあります。
再発防止と予防のためのアドバイス
下痢を完全に防ぐことは困難とされていますが、日頃から適切な食事管理を行い、なるべくストレスを溜めない生活を心がけるようにしましょう。また、定期的な予防薬の投与や動物病院での糞便検査を行うことも大切です。
ワクチン接種によって下痢を引き起こすこともありますが、一過性であることがほとんどです。また、ワクチンを接種しないことによって、重い感染症にかかってしまう方がリスクが高いため、副反応が出やすい場合には必ず獣医師と相談してワクチンスケジュールを立てることを推奨します。
まとめ
犬や猫の下痢の原因は多岐にわたり、症状の重さもさまざまです。場合によっては命をおびやかすケースもあるため、早期発見と適切な治療が大切です。
そのため、気になる症状があれば、お気軽に当院にご相談ください。
栃木県小山市
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